算数の難しさ

しかし、算数の難しいところは、本当は、抽象化された数というものの取扱いが、小学生だと全くなじめないという点ではないかと思います。昨日の日記は補数を使えだの検算しろとか言ってますが、果たして小学生は、数を純粋に数として取り扱うことができているのでしょうか。

最初に算数を習うときも、その後文章題で出てくるときも、りんごが5個とかみかんが8個とか、何か具体的なものと照らしあわした形で出てくることが多くて、純粋な数として扱おうとしてもなんとなく理解が中途半端になったりしてはいないかと思うのです。

たとえば、りんごが5個入った箱が5個あったら、りんごは全部で

5×5=25

という計算で25個、と計算しますが、最初の5と後ろの5は意味が違うように見えますよね。

一方では、普通の計算問題として、

5×5=

というのも出てきます。この場合、別に前と後ろの5に区別はありません。5という数の概念というのが腑におちないまま、だんだん慣れていく、ってだけなのかも知れません。

こんな調子で分数をやったところで理解できるわけはないですね。

たとえばピザを8つに分けて8分の1ってやったりしますが、1切れは1には違いないので、合計8切れ、と数えて8だと言い張ればいいじゃないかと思ってしまうともう説明のしようがないですね。1枚のピザを1と決めたのはそう約束したからであって、この"約束する"ということ自体、数学で定義しながら物事を進める手順の一つですから、算数苦手な人が理解できるわけはないですよね。


"数とは"でグーグル検索すると次のようなページが出てきました。ちょっと私も勉強してみます。

数とは何か 胡谷和彦
http://www7a.biglobe.ne.jp/~number/

数とは何だろうか 上野 健爾
http://mathsoc.jp/publication/tushin/0603/kueno6-3.pdf